Monday, May 29, 2006

すしをくう

土曜日に地元の回転寿しに行きました。

隣にうら若き女性がいたのだとお思いください。
回転寿しに女性一人は珍しい、しかしちらと視線をやるとどうも様子がおかしい。
彼女の前に残飯のようなものが山積みになっている。エンガワを食べつつ横目でちらりと確認すると、なんと、すべてのすし飯を半分残して積み上げていたのだ。
キタナイ!(笑)

しかも軍艦は上の部分だけこそげとって、ご飯をすこしほじくるだけでポイしてしまう。握りはネタをめくって器用ににさびをこそげ落としてから、すし飯を半分にちぎっている。
客も店員も眉をひそめていたけれども、寿司を握っている旦那衆からは死角になっていて、にこにこ微笑みかけちゃっている。本人は憂いを浮かべた甘えた表情で「ワタシかわいいでしょ」オーラを盛んに発しつつ、ひとり寿司をつついて(まさにつついて!)いるのだ。

なぐったろか。(涙)

Tuesday, May 23, 2006

マックス ヴェーバー

しばらく同じようなカテゴリのものばっかりだったので、さすがに脳みそが文句を言うようになってきました。ここはそういう趣旨のところなので良いんですが、まあたまには毛色の違ったものを。

緩んだ頭を補強してくれるのはMax Weberの『古代ユダヤ教』。読みやすい(ホントか?笑)岩波文庫のやつを棚から引っ張りだして来ました。

新しい福音書で話題の『ユダの福音書を追え』を読んでキリスト教も大変だなーなんて思っていたら久々に読む気がわいてきました。そんなんでないとなかなか読めないです。『ユダの福音書〜』の方は内容よりも発見プロセスに重きが置かれているドキュメンタリーなので、福音書には何が書かれているのか?その意味は?を期待していた自分にはちょっと物足りなく、かえって他の外典を読みたくなりました。
この本について専門家にきいてみたところ、歴史的な信憑性はともかく、たくさんあった福音書の中でから現在の4つの福音書が選ばれたところに今のキリスト教があるというところが大切。福音書そのものはほかにもたくさんあるよ、とのこと。
なるほど。大きな宗教ですから、成り立ちには複雑なプロセスがあります。福音書は神の言葉を伝えるものですから、人によりいろんな神の言葉があって当然ですが、それじゃまとまりません。たくさんのものから取捨選択しただけのこと。
だからナグ・ハマディ文書や死海文書がおもしろおかしく「真実のキリスト教とは何か!?」なんて、スキャンダラスに騒ぐのはおかしくて、今のかたちになるまでいろんなキリスト教のかたちがありえたのかもしれない、と思っておけばよいわけです。外典が排除された理由を考えると、当時のキリスト教が模索する姿が浮かび上がってきますね。

もちろんキリスト教の土台になっているユダヤ教にも同じことがあてはまるわけです。ユダヤ教、旧約聖書が成り立つにはたくさんの経緯があった。そういう意味でヤハウェが矛盾した神だっていうのも納得です。宗教的な解釈はともかく、歴史的な解釈をしようとすれば、です。(4つの福音書にだって矛盾した記述はあります)

そんなわけで、古代ユダヤ教を手に取ったという次第です。
これは宗教書でも、ユダヤ教の解説書でもなくて経済学の本なのですが、そこはさすが大家の手になる世界の名著です。なにしろ古典の部類に入る本ですからアレですけれども、ユダヤ教がどうやって成立したのか?その背景は?様々な興味について鮮やかに、情熱的に論考されています。
学生時代を思い起こしながら、こんどこそ読了をめざします。

ダヴィンチコードより面白いぞ。(笑)

Monday, May 08, 2006

ナルニア→サルカンドラ→ゲド→十二国(屍鬼)

GWでまとめ読みできました。
しょっぱなの土日は休みがとれずしこしこ働いてたんですが、待機が長かったので有効活用させていただきました。うしし。

ようやくナルニア7冊にけりをつけて、フィールドガイドを一読。ふーむ。ナルニアを軸にしたC.S.ルイスのウォークスルーなんですね。ナルニアの物語の意味やら背景がわかってすごく面白いです。小辞典がついているのが嬉しい。自分にはナルニアは寓意的過ぎて鼻につくところもありますけど、『最後のたたかい』に向けて展開して行く世界観の変化には驚かされました。別世界物語であって別世界の話ではないのですね。
全体を通して、戦いや死についての描写が曖昧だと感じていたのですが、そこは詳細な記述を省き読者の想像力に訴える、それからなにより対象としている読者層がはっきりしていることを考えると当たり前ですよね。そういった配慮にもきがついて、より安心して読めるようになりました。
映画ではそれなりにはっきりと戦いの場面が描写されているのですが、血が飛び散らないのはやさしさなんでしょうね。たしかハリポタの炎のゴブレットは映画に年齢制限があったはず。映画館の前で号泣している女の子の顔お思い出しました。

せっかく『ナルニア国フィールドガイド』でルイスについて紹介してもらったので、SF三部作にとりかかってみることにしました。まずは『沈黙の惑星を離れて』。まだ途中ですがやっぱり神さまの存在が重要なキーのようです。

並行して前から気になっていた十二国記に手を付けました。NHKでアニメをやっているのを何度かみかけたので、正直なところファンタジーおたくのためのもんだと思って食わず嫌いしていたのです。しかし井辻朱美の『ファンタジー万華鏡』で褒めちぎられていたのでトライ。
いやー、面白い。『月の影 影の海()』ですっかり飲み込まれちゃいました。
はたと思って本棚を探したら買ったまま忘れていたホラーを発見。出だしだけで放り出していたのですが、改めて読み進めてみると面白い。まじめに和製ホラーを読むのは初めてです。しばらくや小野不由美づくしになっちゃうなあ。

ちなみにこそこそとこんなのも読み進めてました。まだお前には早いから読むな、って言われてもねえ。面白い(のか?)から隠れて読みます。(笑)

あ、マラカンドラ読み終えとかなきゃ。あと二冊あるんだし。(笑)