Wednesday, June 28, 2006

Los Nombres del Señor de Los Anillos

El Señor de Los Anillosとはスペイン語版の指輪物語のこと。

スペイン語版のペーパーバック(Taba Dura)は表紙がとってもきれいです。上下にルーン文字を金であしらった装丁です。金の帯は背表紙から裏表紙までぐるっと本を取り巻いています。ルーン文字はわずかに隆起していて、こった作りになっています。紙の質もよくやや普通のペーパーバックのようにわら半紙っぽくありません。(笑)
[左: HarperCollinsのModern Classics版 少し大判]
[右: Minotauro こちらはスペイン語]

でも映画以来表紙が変わってしまいました(違う本だけどこの表紙)。
金の帯が楽しみでAmazonに注文したところ、La Comunidad del Anilloはよかったのですが、Los Dos Toresは映画版の表紙のが届きました。「Webと違う!これじゃイヤ」といってクレームつけて返品しましたが、Amazonはクレーム内容を機械処理してしまい人が読まないらしく、無条件で交換に応じてくれるもののクレーム内容が反映されませんでした。もしや違う版を注文したかと思いISBNまでチェックしたのですが、今の版はみな変わってしまったらしく、どれもこれも映画版の表紙だったので2回返品したところで力尽きました...orz
#表紙をupdateしてくれよ〜、Amazonの中の人。表紙画像違うことあるぞ。
せめて三巻目は自分の目で見て買おうと、新宿紀伊国屋まで行ったのにEl Retrno del Reyだけがない。(涙)あとは今度の東京国際ブックフェアで探してみよう。

そういえば2年くらい前にスペインに行ったとき、本屋さんに置いてあるのはどれも映画の表紙でした。在庫がさばけるまで戻んないんだろうなあ。


ところでスペイン語版の指輪物語はけっこう名前が違っていて面白いです。第一部でぱっと目についたところでも、

 Baggins バギンズ Bolsón
 Gamgee ギャムジー Gamy
 Took トゥック Tuk
 Brandybuck ブランデーバック Brandigamo
 Underhill 山の下 Sotomonte
 Strider 馳夫 Trancos

となっています。
Tuk、BrandigamoやGamyは発音に基づいて置き換えられたんだろうと推察されますが、ボルソンって誰だよ。(笑)
スペイン語読みだと"Baggins"が「バンズ」になっちゃうので仕方ないんですけどねえ。"Baguins"じゃだめなのだろうか。

一見しておかしくみえるのは"Strider"が"Trancos"になっているところなのですが、白水社の『西和辞典』によるとtrancoは広い歩幅の意味です。なんだstrideと全くおなじなわですね。ここは馳夫さんと一緒でなるほど納得。トランコスってトランクスみたいでなんだか微笑ましいですが、英語圏の人だって"Haseo"ってきいたら笑っちゃうんでしょうね。映画では「ストライダー」になってました。

山の下氏の"Sotomonte"もmonteは山、sotoは下という意味なのだと予測できます。西和辞典をひくと、森の中などの下ばえを指す"sotobosque"という単語がみつかりました(bosqueは森)。そのほかにもsotabanco(屋上階、屋根裏部屋)、sotabarba(二重あご、あごひげ)、sotavento([船舶用語]風下)等がありsoto/taは「下の方」を指す接頭語であるようです。
さらに調べるとsoterrarという、ものを埋めたり、(記憶や感情を)しまい込む/隠すという動詞がありました。
では、ということでsotoで辞書を引いてみると、この名詞は(河岸、低地の)森([南米]節、こぶ)という意味で、あまり「下」の方とは意味がなさそうです。

ふーむ。
もしかしてto/taは発音が原因で続く単語に引っ張られてお尻にくっついただけなのかもしれません。soで引いてみると...あった!ありました。soは「〜の下で」を意味する前置詞でbajo、 debajo de 〜の類語のようです。同辞典によると古語に分類されるところから見ても、原文の雰囲気を大切にしているのですね。

それにしても金帯のペーパーバック欲しいなあ。

Tuesday, June 20, 2006

そういえば聖書

『古代ユダヤ教』を読み進めていて、結局聖書を知らないとつまんないことが再確認されました。あたりまえか(笑)

高校、大学とキリスト教系の学校(本人に信仰なし)だったので、授業でいくらか触れたことがあったのですが久しぶりに目を通しました。しかしこれ(聖書)って世界のベストセラーなわけですが、やっぱりちっとも面白くありません。『古代ユダヤ教』を眺めていると、「申命記」「列王記」あたりが重要みたいなんですが、つまらん。十代の頃授業中グーグー眠っていたのはこれだったかと思い出しました。そういえば手元にあるのもそのとき教科書として買った共同訳もので、目次に試験に出るところに印がつけてあるのも懐かしい。

一方で新約聖書は『ダヴィンチコード』で話題になったり、最近話題のチャコス写本なんかのこともあってわりかし面白く読めます。よく知っているカインとアベルの話とかノアの箱船バベルの塔なんてみんな創世記に含まれていました。他は全然知らない。(笑)

でも新約はキリストの生涯が基本で、あとはそれに感動した弟子たちがあっちこっちで布教する話です。キリストの一生っていろんなところで扱われているし、パロディもふくめて読まれることが多いので、ある意味親しみやすい。アダムとイブがつくられたところは知っているけど、どうやって死んだかは知らないでしょう?でもキリストは生まれたところから死ぬところまで知っている人はすごく多い。これはクリスマス(プレゼント制度)のおかげなんでしょうね。
#そうそう、新潮文庫のはもう絶版みたいですが、マイケル・ムアコックの『この人を見よ』は面白い!

そんな訳で、『古代ユダヤ教』を一休みして、改めて新約聖書の4つの福音書を読みました。
そもそもは『ユダの福音書を追え』と『原典 ユダの福音書』『新約聖書外典』を読むにあたって、正統福音書を読んでおかないのは本末転倒だから読みました。ざっと読んだっきりだったので、改めてあたらしい話を読むようでなかなか面白かった。
文章は読みづらいんですが、慣れるとそれなりに味があります。(ほんとか?)

そこまで突っ込まなくても、キリスト教ブーム(笑)なわりに原典にあたっている人は少ないと思うので、読み物としておさえておくと楽しめる分野が増えます。西洋絵画なんて聖書を読んでいると面白さ倍増です。

それに、もちろんあの『ダヴィンチコード』だって聖書があればこその大ヒットです。
#映画はまーまーでした。本を読んだ人は見ておきたいですね。


今度はコーランを読もうかな。(笑)

Friday, June 09, 2006

洋書バーゲン

いやはや。
今頃になって4月の末に紀伊国屋の洋書バーゲンがあったことに気がついた。もう遅い...(涙)

悔しいので調べてみたら、7月に開催するとあるではないか!

ボーナスもって通うぞ!


ハッΣ(°◇°)、昨日Amazonで3,000円分も買い物してしまった...。