Saturday, September 16, 2006

ラテンアメリカ文学

Universidad de Salamancaの"Leer en Espanol"シリーズを読んでいますが、スペインの大学のの出版物なのでベースになっているのはいずれもスペインの文学です。

でも日本に紹介されているスペイン語圏の文学作品はほとんどがラテンアメリカ文学で、スペイン文学になるとDon Quijoteとか古典になっちゃいます。最近は黄色い雨がちょっと話題になったみたいですけどあんまり一般的ではありません。それに比べてラテンアメリカになるとガルシア=マルケスの百年の孤独だとか、新しいところでバルガス=リョサのフリアとシナリオライターなんて話題の作品があります。(まだ手を付け得られていないけど)
百年の孤独については寺山修司が戯曲化しているので(すごく若い人はともかく)、「あ、あれか!」なんて思うんじゃないでしょうか。

写真の本はペルーを代表する作家アルゲダスの短編集です。読み進めて行くと、あたりにアンデス山脈のイメージが広がって、登場人物の汗のにおいまで伝わってくるようです。なにかに飲み込まれてしまうような、あるいはすがすがしいとも言える奇妙な気持ちになります。いったいペルーとはどんな国なんだろうか、自分の目と肌で確かめたくなります。僕の触れたラテンアメリカ文学は、どれも土と空気のにおいがします。
ガルシア=マルケスの予告された殺人の記録なんて汗で身体にまとわりつくシャツを感じてしまって、読んでいる間ずっと不快感を感じたくらいです。X-(

もっとスペイン語のトレーニングを続けて、早くアルゲダスやガルシア=マルケス、バルガス=リョサの原文に触れてみたいとやきもきしています。

翻訳者の杉山晃先生のBlog(una y otora cosa)ではテキストと翻訳を織り交ぜてラテンアメリカ文学を紹介されています。ものすごく面白いので、興味がある方は是非一度訪れてみてください。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home